日本酒について

日本酒について、
>血糖値の上昇を抑えるとのことで、糖尿病学会も推奨しているとのことですが、

※推奨ではなく、アルコールの摂取に関して、条件付き(消極的)許可(禁止しない)だと思われますが、いかがでしょうか。

●食事療法 – 日本糖尿病学会2013
アルコールの摂取に関しては,合併症のない例や肝疾患などを有しない血糖コントロールのよい例では 必ずしも禁止する必要はないが、
中略
アルコールの摂取については、1日25g程度を上限とし、毎日は飲酒しないよう指導する。
http://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&ved=2ahUKEwjz-fGKvbXhAhXFaN4KHTMDA1oQFjAAegQIBBAC&url=http%3A%2F%2Fwww.jds.or.jp%2Fcommon%2Ffckeditor%2Feditor%2Ffilemanager%2Fconnectors%2Fphp%2Ftransfer.php%3Ffile%3D%2Fuid000025_474C323031332D30332E706466&usg=AOvVaw0TeHBBFs8L6TFd9Bsa55KH

一方、日本酒関連のサイトでは、
●≪酒蔵プレス≫より一部抜粋
「糖尿病だから日本酒はダメ」は過去のもの
「日本酒から発見された活性ペプチドは、糖尿病患者のインスリンの感受性を改善し、高血圧や動脈硬化といった心疾患のリスクを軽減させます。『糖尿病だから日本酒は避ける』という考えはもはや過去のものです。今や糖尿病学会においても、血糖コントロールが良好、合併症がない状態であれば、1日約1合(純アルコール換算で25グラム)の日本酒の摂取を許可しています。」滝澤行雄さん(秋田大学名誉教授、老健・ホスピア玉川の施設長)
https://www.sakagura-press.com/staff-blog/health-sake/

●食品タンパク質由来ペプチドの生活習慣病予防改善作用に関する研究の新展開
長岡 利
岐阜大学応用生物科学部
Published: 2016-10-20
〇糖代謝改善ペプチド
https://katosei.jsbba.or.jp/view_html.php?aid=683

追記

こんにちは。

オスティナートさんから、
アルコールの摂取上限値や日本酒業界のサイトの記載について
コメントを頂きました。
ありがとうございます。

さてアルコール1gは約7kcalの燃焼エネルギーを有し、
摂取時の利用効率は70%ていどと推定されています。

一方、エネルギーは有していますが、
糖尿病専門医研修ガイドブック 改定第7版 194ページの記載(2017年)によれば、
アルコールには体重増加作用がないとされています。

そして、アルコール単体では、血糖を上昇させることはありません。
蒸留酒(焼酎、ウィスキーなど)は糖質を含まないので血糖を上昇させません。
醸造酒(ビール、日本酒など)は糖質を含むので血糖値を上昇させます。

それでは、
アルコール摂取の適量は?リスクは?血糖低下作用は?
それぞれ考察してみます。


<アルコールの適量>

世界がん研究基金2007年の勧告では、アルコールの推奨量は、
男性は1日2杯、女性は1日1杯までとしています。
1杯はアルコール10~15グラムに相当します。

米国糖尿病学会は、
アルコール24g(30ml)/日を食事と共に摂る程度なら適量としていますが、
ビール(5%)なら600ml
ワイン(15%)なら200ml
ウイスキー(43%)なら70ml
焼酎(25%)なら120ml
糖質ゼロ発泡酒(4%)なら750ml
に相当します。

日本糖尿病学会は、原則禁酒が望ましいが、
①長期に渡り血糖コントロール良好
②合併症がないか軽微
③脂質代謝異常なし
④肝・膵疾患がない
⑤自制心があり、定められた上限量が守れる
といった、かなり厳しい条件を満たした患者に限って、
『1日2単位のアルコールを許可するが、毎日の飲酒は不可』
との記載があります。(糖尿病専門医研修ガイドブック 改定第7版 194ページ)
アルコール摂取量の基準とされるお酒の1単位とは、純アルコールに換算して20gです。
この1単位を各種アルコール飲料に換算すると、ビールは中びん1本(500ml)、日本酒は1合(180ml)、ウイスキーはダブル1杯(60ml)、焼酎0.6合(110ml)が目安となります。
意外にも、日本糖尿病学会の基準のほうが、米国糖尿病学会より緩いですね。


<アルコールのリスク>

世界がん研究基金の2007年の勧告で、アルコール摂取は、
「口腔・咽頭・喉頭がん、食道がん、大腸がん(男性)、乳がん」の確実なリスクであり、
「肝臓がん、大腸がん(女性)」 のリスクとなるので要注意です。 (→ο←)

それから、過度のアルコール摂取は、
肝細胞内での脂肪酸からの中性脂肪の過剰合成を引き起こします。

その一部は肝臓外へ分泌されて高中性脂肪血症の原因となり、
一部は肝細胞内に蓄積されて脂肪肝の原因となります。

<アルコールと血糖低下作用>

ご存知の方も多いと思いますが、アルコールには、血糖低下作用があります。

ただ個人差が大きいので、(A)gのアルコールが血糖値を(B)mg、
低下させるというように一律にはいきません。

エネルギー源としては、[アルコール→糖質→脂質→タンパク質]の順で利用されます。

焼酎、ウィスキーなど蒸留酒には糖質は含まれていないので、
血糖は全く上昇しません。

しかし、アルコールを摂取すると、人体に対する毒物とみなされて、
優先的に肝臓で分解されますので、
その間、同じ補酵素を使う糖新生がブロックされてしまいます。

従って、アルコールを摂取すると結果として、
肝臓の糖新生を抑制することとなります。

血中アルコール濃度が上昇している間は、糖新生はブロックされるので、
個人差が大きいと思いますが、酒を飲んでいる最中は、
血糖値が下がる人もいると思います。

また、一定量以上のアルコールを摂取すれば、肝臓の夜間糖新生はブロックされ、
翌朝の早朝空腹時血糖値は、下がる可能性が高いです。

アルコールの血糖低下作用については個人差が大きいので、ご注意ください。

なお、SU剤内服中の糖尿人やインスリン注射中の糖尿人は、
過度のアルコール摂取により糖新生が阻害されると
低血糖になりやすいので要注意です。

正常人でも、空きっ腹で大量のアルコールを摂取すれば、
低血糖になる可能性もあります。

<江部康二の酒量は?>

私自身のお酒の摂取量ですが、平均的には、家で吞むときは、
糖質ゼロ発泡酒350mlを1缶、その後、焼酎のハイボールを3~4~5杯です。
以前より少し減らそうと努力しています。
外で飲食のときは、焼酎の水割りかハイボールを5~6杯のこともあります。

25度の焼酎の水割りを4杯なら、
毎日60mlくらいのアルコールを摂取していますので、
世界がん研究基金や米国糖尿病協会の「適量=30ml」は、
誠に遺憾ながら、確実にオーバーしています。( ̄_ ̄|||)
やや緩い日本糖尿病学会の基準も、やはり軽く超えています。(=_=;)

上述のようにアルコールには発ガン性や脂肪肝のリスクも指摘されていますので、
各自が自己責任で自己管理で適量!?の飲酒ということになるでしょうか?
勿論、私は、アルコール摂取のリスクは充分承知した上で、
自己責任でそれなりに飲酒しています。 (^^)
幸い、肝機能を含めて、血液検査は全て正常です。

江部康二

なお、オスティナートさんにご紹介頂いた

食品タンパク質由来ペプチドの生活習慣病予防改善作用に関する研究の新展開
長岡 利
岐阜大学応用生物科学部
Published: 2016-10-20
〇糖代謝改善ペプチド
https://katosei.jsbba.or.jp/view_html.php?aid=683

のサイトは、糖代謝改善ペプチドについて、網羅的に研究していますが、

日本酒業界のサイトにある、
『日本酒から発見された活性ペプチドは、糖尿病患者のインスリンの感受性を改善し、
高血圧や動脈硬化といった心疾患のリスクを軽減させます。』
といった記載は、日本酒業界にはお気の毒なのですが、ありませんでした。  (*_*)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-4865.html

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