糖質と利用可能炭水化物その3

われわれ糖質制限をしているものにとって、とても重要な「糖質」です。
今回は、糖質の定義についてコメントいたします。

糖質とは

●生物学
岩波生物学辞典 第5版
p984 c
糖質【carbohydrate】⦅同⦆炭水化物。
Cm(H2O)nすなわち見かけ上炭酸と水からなるような組成をもつ化合物の総称。
多価アルコールのアルデヒド、ケトン誘導体、それらに近縁の誘導体や縮合体を含める。
糖は元来は天然の甘味成分を意味する。
糖質の基本は*単糖で、これらがグリコシド結合した化合物を、その糖残基の数により*オリゴ糖及び*多糖に分類する。
また、これらが蛋白質や脂質などと共有結合したものを*複合糖質と呼ぶ。
単糖やオリゴ糖の還元基にアルコール、フェノール、サポニン、色素などのアグリコンが結合した*配合体も天然に広く分布する。
糖質の生理機能としてエネルギーの貯蔵・運搬(*グリコゲン、*澱粉、グルコース、ショ糖など)、構造支持(*セルロース、*キチン、*ペプチドグリカン、*プロテオグリカンなど)に加え種々の細胞間相互作用や生物的認識の過程で糖質(複合糖質)が特異的なマーカーやシグナルとして重要な役割を果たしている。

●日本食品標準成分表
五訂増補日本食品標準成分表
食品成分研究調査会/編  医歯薬出版株式会社
p468
参考資料 食品成分研究調査会 編
参考資料1 「炭水化物」の成分内容
(1)五訂成分表における区分変更

五訂成分表・五訂増補成分表おいては、炭水化物内の成分区分である「食物繊維(水溶性、不溶性、総量)」のみを後段に記載し、四訂成分表の「糖質」区分を廃止した。

従前JAS規格の延長線上規定されていた糖質(炭水化物から繊維(粗繊維)を差し引いた成分区分)は行政上その根拠を失ったことになる。

※五訂以降、2010年版、七訂2015年版と「糖質」区分は廃止されたままです。
そして糖質(炭水化物から繊維(粗繊維)を差し引いた成分区分)は行政上その根拠を失ったままで、現在、七訂2015年版でも同じです。
上記参考資料では、続いて次のような記載があります。

JAS規格の立場から定める成分値は各食品あるいは食品群の品質や特性に照らして、それぞれ規定された方法で測定されるので、その間の統一性は必ずしも図られていない。
研究・教育あるいは関係技術面で当面「糖質」が二様あるいはそれ以上の意味合いで用いられることがあり得るので、混同のないように注意し、場合によっては断り書きも必要になろう。

注:例えば「ここで「糖質」とは、食品の栄養表示基準(平成15年厚生労働省告示第176号)に基づく糖質をいう」など。

※全文はこちらです。
資料jpg no.1
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資料jpg no.2
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資料jpg no.3
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資料jpg no.4
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注:四訂までは炭水化物を糖質と繊維に区分して表示していました。
五訂では炭水化物とは別区分で食物繊維の項目をもうけ、四訂成分表の「糖質」区分を廃止しました。
資料jpg no3では、四訂の「繊維」と五訂の「食物繊維」の違い(内容)も確認できます。

●「食品表示法」と「食品表示基準」
栄養成分表示及び栄養強調表示とは – 消費者庁https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/health_promotion/pdf/health_promotion_170901_0001.pdf

栄養成分の量及び熱量(基準別表第9)
〇炭水化物
当該食品の質量から、たんぱく質、脂質、灰分及び水分の量を控除して算定すること、この場合において、たんぱく質、脂質及び食物繊維にあっては、第1欄の区分に応じ、第3欄に掲げる方法により測定し、灰分及び水分の量にあっては、次に掲げる区分に応じ、次に定める方法により測定すること。
1 灰分 酢酸マグネシュウム添加灰化法、直接灰化法又は硫酸添加灰化法
2 水分 カールフィッシャー法、乾燥助剤放、減圧加熱乾燥法、常圧加熱乾燥法又はプラスチックフィルム法
〇糖質
当該食品の質量から、たんぱく質、脂質、食物繊維、灰分及び水分を控除し算定すること。
この場合において、たんぱく質、脂質及び食物繊維にあっては、第1欄の区分に応じ、第3欄に掲げる方法により測定し、灰分及び水分の量にあっては、炭水化物の項の第3欄の1及び2の方法により測定すること。
〇食物繊維
プロスキー法又は高速液体クロマトグラフ法

次回は「利用可能炭水化物」についてコメントさせていただきます。
(農作業(ニンニクの植え付けなど)の関係で2週間後を予定しています。)

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