糖質制限とスイーツそして依存症

糖質制限と言えば炭水化物はもちろんですが、なかでも甘いお菓子、 スイーツ が食べられないと思うのが、特に女性の場合一番だと思います。
ところが、人工甘味料(糖アルコールや合成甘味料)を使うことで、主食であるご飯や、パン、パスタ、うどんなどとは違い、味と甘味をほとんど変えずに低糖質スイーツを作ることができるのです。

お菓子の材料である生クリームやクリームチーズ・バター等の乳製品そして卵やゼラチンなどすべて低糖質な食材です。

小麦粉の代わりに、アーモンドパウダー、大豆粉、小麦ふすま粉、おから粉なども使うことができます。

パンと違いイーストの発酵も必要ないので、ほとんど無添加で作ることができます。カカオマスを使えば低糖質のチョコレート菓子も可能です。

しかし問題なのは、せっかく糖質制限により甘いものから遠ざかっていたのに、低糖質だという事で食べてしまえば、以前のように習慣化して甘いものが欲しくなるのではないかという事です。

すなわち依存症とは、糖質中毒であり、また甘いもの中毒でもあるのです。

やはり、低糖質なお菓子といえども習慣化させないような注意が必要だと感じています。最近では合成甘味料の問題点も指摘されています。
(糖アルコールであるエリスリトールは安全です)

お菓子だけではなく料理も、基本的に塩コショウだけで味付けする「シンプル」そして「素材を味わう」、料理の原点に帰るべきでしょう。
(料理にも味付けやソースにより依存性があります)

最近読んだ本の中に「ヒトはなぜ太るのか?  」    ゲーリー・トーベス (著),  があります。一部紹介します。

[控えめにするか、完全にやめるか? 230p後半
それは食事中にある程度の炭水化物を許容することは、人によっては元喫煙者に数本のたばこを許可するするとか、アルコール依存者から立ち直った患者に時々酒を飲ませるのと同じ事かもしれない。
それに対応できる人もいるかもしれないし、滑りやすい坂道と感じる人もいるかもしれない。特別な機会に時々食べるデザートが、週一回の贅沢になり、週二回になり、最後には毎晩になり、そして突然、、減量のための炭水化物の制限が失敗したと決めてしまう。
それを続けることができず、体重が元に戻ってしまったためである。]

内容は糖質制限中に炭水化物を食べてしまったことについて書かれていますが、低糖質なお菓子を食べた場合も、味も甘味も同じであれば、生理的に血糖値を上昇させなくても、脳には甘く美味しいものを食べた記憶が残るでしょう。そして糖質中毒また甘いもの中毒が復活するかもしれません。

関連した本を紹介します。

せたければ脂肪をたくさんとりなさい ダイエットにまつわる20の落とし穴ジョン・ブリファ (著), 江部康二 (監修), 夏井 睦 (監修)

[落とし穴15◎間食してもかまわない
人工甘味料  171p
もっと自然な甘味料はどうなのでしょう? ステビアやキシリトールのように、アスパルテームやスクラロースなどの人工甘味料よりヘルシーだと宣伝されている甘味料もあります。
確かに安全性は高いかもしれませんが、私が問題としているのは、その甘さです
そこが肝心なのは当然ですが、ここで問題なのは、人工甘味料を摂取することで、中毒になりやすい甘い味に慣れてしまうことなのです。
長期的には、甘さへの執着を避ける方が賢明だと、私は考えています。]

今回の掲載と同じく低糖質でも習慣 になってしまう危険性が指摘されていました。

糖質制限食レストランとしては難しい課題がいっぱいですが、初心に帰り、やり直そうと最近想っています。

追記

オスティナート さん

コメントありがとうございます。

『ヒトはなぜ太るのか? そして,どうすればいいか』
ゲーリー・トーベス著 太田喜義訳 Medical Tribune
2013年4月28日発行 A5判上製288ページ 2,800円+税

こちらは出版社に頼まれて、私が書評を書いています。

『やせたければ脂肪をたくさんとりなさい』
ダイエットにまつわる20の落とし穴   朝日新聞出版
ジョン・ブリファ (著), 江部康二 (監修), 夏井 睦 (監修), 大田直子 (翻訳)
2014年8月7日発売

こちらは
夏井睦先生と私の共同監修で、英国の本の翻訳です。

2つともいい本ですね。

2015/10/22(Thu) 18:15 | URL | ドクター江部 | 【編集

 

 

美味しさと糖質について

今日は味の仕組みについてお話しします。
以前のブログで味の仕組みをお話ししたことがありますが、ここでもう一度 おさらいをします。

人間の味覚は、塩味・酸味・苦味・甘味の4味です。
そして最近では、旨味を入れることも多くなりました。その場合5味です。
辛味は痛みや刺激ですので味覚には入れておりません。
その他香辛料やハーブ・ニンニク・ゴマなど様々な香りがあります。
辛味や香りも4味との組み合わせて、味を決めるのに大事な働きをします。

美味しさと糖質について、今回は、和食について考えていきたいと思います。

和食は主に醤油を使いますので、ここでは醤油ベースに絞ります。

調味料割合2(転載不可)
以上、鳥瞰図的に味付けを整理してみました。ただ、あくまでも基本です。
各料理により細かな調整が必要となりますので、自分の味になるよう工夫してしてみてください。

以上の分量ですと味醂の糖質が気になりますが、後半に代用品として自家製味醂風調味料を紹介してありますので参考にしてください。砂糖が入りますと高糖質になります。

またとろみに片栗粉を使いますと高糖質になります。代用品としては
増粘性多糖類があります。(キサンタンガム・サイリュウムなどの食物繊維)

また上記の分量ではなく、佃煮など醤油と大量の砂糖で味付けする場合もあります。 この場合かなり高糖質になります。

鰹節や、昆布などから取った美味しい出しがあれば、薄味でも出しの旨味により満足できますが、 顆粒状の市販の出しなどを使うと、どうしても濃い味付けになるようです。よって甘みも強くなり 高糖質になります。

またお総菜や、弁当などは、予算や、人件費が限られているのと、職人ではなくパート・アルバイトが殆どですので、 出しの味をうまく引き出すのは難しいものと思われます。

それと、甘みが入ると美味しく感じるので、手っ取り早く美味しく仕上げるには、 どうしても糖質が高くなるものと思われます。

上記一覧でお解かりのように、和食で糖質制限食を実践していくには味醂の代用品が必要になります。
まだ商品として販売されていないようなので自分で作らなければなりません。

そこで私が作り置きしている、味醂風調味料の作り方をお教えします。

糖質0の日本酒500ccにラカントS(150~200g)を一緒に鍋にいれて弱火で溶かします。 これだけです。
甘く、日本酒の旨味もある調味料ができました。なお、好みがありますので、ラカントの分量は自分で調整してください

醤油と出来上がった味醂風調味料を、1:1に合わせ、オリジナルの合わせ調味料を作っておくと 便利です。
甘味は糖アルコールであるエリスリトールなので、血糖値を上げる糖質は醤油の糖質のみとなり、 又醤油をそのまま使うより、塩分も半分となります。(直接かける場合は煮きってください)

和食の基本である醤油1:味醂1:出しⅩ の割合も簡単に作れて便利です。
ぜひお試しください。

ま と め

今回は和食の基本的な仕組みを、お話ししましたが、お分かりのように、フランス料理や、イタリア料理とは違い、醤油を使いますので、必ず甘味が必要となります。

関東以北でいう、甘じょっぱい、と美味しく感じるのです。また甘酢なども、甘酸っぱいと美味しく感じます。

和食には甘みが付き物です。エリスリトール(糖アルコール)をうまく使って甘みを克服していただきたいと思います。

そして何よりも、薄味にすることを心掛けなければなりません。ただし病院の食事にならぬよう、出しの旨味や、 香り、辛味、酸味、香辛料をうまく使い、素材の味を引き出す美味しい料理を作って頂きたいと思います。

最後に

どんなに低糖質な食材を使い調理しても、味付け次第で、高糖質な料理になります。

味付けにはくれぐれも気を付けましょう。

追記
今回の投稿は2014/2に投稿した内容を編集(一部修正)したものです。

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