α-グルコシダーゼ

1.〈α-グルコシダーゼは、一般的な知識とストライヤー生化学では異なっていますのでどう解釈したらいいのか良くわかりません。〉
について、
Wikipedia、α-グルコシダーゼ項目の引用元、
岩波 生物学辞典 第五版から
359c及び365d  下記の通りです。(詳細は私のサイトにリンクしましました。)

2.〈次にストライヤーの生化学では
マルターゼとα-グルコシダーゼを別物としていますね。
この解釈は、糖尿病専門医研修ガイドブックとは異なります。〉
について、
岩波 生物学辞典 第五版から
359c 下記の通りです。(詳細は私のサイトにリンクしましました。)

3.次に前回2018/10/05の私のコメントから
〈私は以前、
【糖尿病専門医研修ガイドブック(改訂第6版)p219
α-グルコシダーゼ阻害薬の作用機序
※抜粋
小腸粘膜細胞の刷子縁に存在するマルターゼ・スクラーゼ・グルコアミラーゼ等のα-グルコシダーゼによって単糖(グルコース・フルクトースなど)に分解され吸収される。】
を、読んで疑問を感じました。〉
について、
糖尿病専門医研修ガイドブックによると、「スクラーゼやグルコアミラーゼなど何種類かの消化酵素の総称がα-グルコシダーゼ」です、と読めるような気がして、疑問に感じたのでした。
私には、2018/10/04のコメント
【●マルト―ス(二糖・麦芽糖)は、マルターゼ(αグルコシダーゼ)によりグルコース(ブドウ糖)に分解され、小腸から体内に吸収されます。
マルトトリオース(三糖)とオリゴ糖は、αグルコシダーゼによりグルコースに分解され、小腸から体内に吸収されます。
●スクロース(二糖・ショ糖)は、スクラーゼにより、グルコースとフルクトース(果糖)に分解され、小腸から体内に吸収されます。
●ラクトース(二糖・乳糖)は、ラクターゼにより、ガラクトースとグルコースに分解され、小腸から体内に吸収されます。
●これら、グリコシダーゼ(αグルコシダーゼ(マルターゼ)・スクラーゼ・ラクターゼ等)の働きを阻害することにより、腸管からの糖質の分解・吸収を遅延させて、食後高血糖を抑制するお薬が、『α-グルコシダーゼ阻害薬』です。】
(注:セイブルはラクターゼをグルコバイはα-アミラーゼをも阻害する。)
の方が解りやすいかと思います。

しかし、ネット上では90%以上(生化学や酵素の専門家を除く)が糖尿病専門医研修ガイドブックの記載に「右へ倣え」のようです。
今回は、頭の自由な江部先生ならわかってくださると思い、コメントいたしました。

○岩波 生物学辞典 第五版 359c   グリコシダーゼ
http://r-ostinato.sakura.ne.jp/na/?p=204
※抜粋
【各種配合体やオリゴ糖・多糖に作用してグリコシド結合を加水分解する酵素の総称。
中略
現在は糖残基の性質(グリコシド結合の性質を含む)に基づいて命名分類されるが(例:α-グルコシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ)、最初に見出された時の基質にちなんでつけられた慣用名を使う場合もある(例:スクラーゼ=β-フルクトシダーゼ、マルターゼ=α-グルコシダーゼ)。】

○岩波 生物学辞典 第五版 365d  α-グルコシダーゼ
http://r-ostinato.sakura.ne.jp/na/?p=191
※抜粋
【α-グルコシダーゼ [α-glucosidase]⦅同⦆マルターゼ(maltase)。
アグリコンとして各種アルキル基、グリコシル基を持つα-D-グルコシドを加水分解する酵素の総称で、狭義にはマルトース、アミロースとそのオリゴ糖を分解するがイソマルトースには作用しない酵素。EC.3.2.1.20.】
●(α-グルコシダーゼ:EC.3.2.1.20.、マルターゼ:EC.3.2.1.20.とECナンバーが同じでした)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BC

追記

オスティナート さん

コメント、ありがとうございます。

「ネット上では90%以上(生化学や酵素の専門家を除く)が糖尿病専門医研修ガイドブックの記載に「右へ倣え」のようです。
今回は、頭の自由な江部先生ならわかってくださると思い、コメントいたしました。」

糖尿病専門医ガイドブックの記載を疑うことは、全く無かったので、目から鱗が落ちました。
オスティナートさんのコメントを勉強させて頂き、もう一回、自分でも考えてみたいと思います。

2018/10/09(Tue) 21:40 | URL | ドクター江部 | 【編集
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