糖質0の勧め

「糖質制限についての考え方」原点に戻ると、やはり釜池先生かな。
最近「糖質制限」がダイエットなどで注目を集めているようですが、
原点をもう一度考えてみたくなり、注目記事にしました。

がん細胞の主なエネルギー源糖質を断つこと、つまり兵糧攻めです、
釜池豊秋先生の第17回に続く18回がんコンベクションでの過激な公演です。

新井 圭輔氏もがんコンベクションでの公演ががありますが、今回は第10回 日本自然医療協議学会   からの動画です。

 

※2016年2月14日に投稿したものです

最近糖質制限について思うこと

自分が糖質制限を実践し、健康になったとしても、親せきや、友人、他人に勧めても無理です。
自分で勉強しようとしない人に勧めても、新興宗教並みに扱われます。

境界型糖尿病(hba1c5.7以上)の人が炭水化物を今までどおりに食べ続ければ、ほとんどが糖尿病を発症するようです。
そんな人に糖質制限を勧めても無理です。
勝手に炭水化物を食べて糖尿病になってもらいましょう。

また、糖尿病を発症しているにもかかわらず、炭水化物を食べ続ける人にも、勧めても無理です。
合併症を発症するのを待ちましょう。

糖分とはなんでしょう、砂糖なのか、糖質なのか、糖類なのか、炭水化物なのか、
甘いものなのか。

問題は、血糖値を上げる糖質です。

糖質を限りなく0にすることです。
断食か糖質制限しかありません。

 

※釜池豊秋氏と新井圭輔氏の動画です。

 

血糖値を下げる食品と食べ方

糖尿病関連の本がたくさん書店で売られています。

著者は糖尿病専門医を含め、医師や管理栄養士です。

本のタイトルでどうしても許せないのは、「血糖値を下げる・・・・・・・」です。
これらのタイトルは、血糖値が上がることを前提としています。
そこで、血糖値を下げる食品や、食べ方ということになるのでしょう。

しかし、食品や食べる順番で血糖値を下げるのことはできず、血糖値の上昇が緩やかになるだけです。(急激な血糖値上昇「グルコーススパイク」の予防にはなる)
やはり、食べた糖質分の血糖値の上昇は(食後2~3時間後までに)あると思います。

これらは、問題の先送りであり、根本的な治療にはならないでしょう。

血糖値を下げることができるのは、インスリン注射か経口血糖降下薬のなかでもSU剤・DPP4阻害薬・速効型インスリン分泌促進薬などインスリン関連薬だけです。

SGLT2阻害薬(腎臓の尿細管内腔に存在するSGLT2(ナトリウムグルコーストランスポーター)を阻害し、ブドウ糖の再吸収を防ぐ)・インスリン抵抗性改善薬(インスリンの効き目をよくする)やαグルコしダーゼ阻害薬(多糖・二糖からブドウ糖に変える酵素を阻害する)にしても、積極的に下げるというよりも血糖値を上げにくくする薬だと思います。

本屋さんの店頭では専門家が書いた「血糖値を下げる食品」や「血糖値を下げる食べ方」関連してGI(グリセミック・インデックス)・GL(グリセミック・ロード)などの食品選びに関する本もあります。

糖質制限食にすれば、血糖値を下げる必要はありません。
血糖値が上がらないからです。

炭水化物を大量に食べて上がった血糖値を下げようとするから、「血糖値を下げる食品」や「血糖値を下げる食べ方」という考えが出てくるのです。

炭水化物を最小限に抑えれば、血糖値は最初から上がらないのでそもそも下げる必要がないのです。

断食10日後の検査結果

断食10日後の検診結果が出ましたので、ご報告します。

○2015/11/4(橋本クリニック・仙台市)
尿酸値:6.3
TG(中性脂肪):56
HDLコレステロール:67
LDLコレステロール:139
総ケトン体:4040 (アセト酢酸:541 ・βヒドロキシ酪酸:3500 )
グルコース:108
HbA1c/NGSP:5.5
HbA1c/JDS:5.1
GA(グリコアルブミン):13.4
インスリン:2.9
抗GAD抗体:0.4未満

○体重・血糖値・血圧の推移
2015/12/5 断食開始
・・ ・・・体重 血糖値 血圧
01. 12/05 ・55.5・110・ 126
02. 12/06・ 55.0  ・83・ 131
03. 12/07 ・54.0 ・ 71 ・117
04. 12/08・ 53.0  ・80・ 117
05. 12/09・ 52.0  ・83 ・117
06. 12/10 ・51.5  ・95 ・115
07. 12/11 ・51.5  ・89 ・120
08. 12/12・ 51.0  ・89 ・122
09. 12/13 ・50.5  ・73 ・126
10. 12/14 ・50.0  ・76 ・126

※断食10日後(11日目空腹時)の検診結果
○2015/12/15(橋本クリニック・仙台市)
ALT(GPT):13
‎AST(GOT):17
‎γ-GTP:16
クレアニチン:0.62
尿酸値:8.9
TG(中性脂肪):82
HDLコレステロール:53
LDLコレステロール:189
総ケトン体:9910(アセト酢酸:1410・βヒドロキシ酪酸:8510)
グルコース:92
HbA1c/NGSP:5.3
HbA1c/JDS:4.9
GA(グリコアルブミン):12.9

・尿酸値が上がりました。
断食による肉体的ストレスでしょうか。

・グリコアルブミンは基準値内でした。

・食品として、口からコレステロールを入れなくてもLDL-Cが上がりました。

・グルコースは正常で、糖新生も十分行われたようです。

・総ケトン体9910でもケトアシドーシスにはなりませんでした。

江部先生からのコメント

Re: 断食10日後の検診結果が出ました
オスティナート さん

検査結果のコメント、ありがとうございます。

断食あるいは低カロリー食により、尿酸値は上昇します。

断食により、肝臓がコレステロールを多く生産したということですか。
興味深いです。

総ケトン体9910は、なかなかの高値ですが、インスリン作用があるていど以上確保されていれば
ケトアシドーシスにはなりません。
オスティナートさんの場合も生理的なケトーシスで安全なものです。

2015/12/19(Sat) 15:20 | URL | ドクター江部 | 【編集

Re:スーパー糖質制限食を始めて3年5ヶ月が過ぎました

Re: スーパー糖質制限食を始めて3年5ヶ月が過ぎました

オスティナート さん

○2015/11/4(橋本クリニック・仙台市)
※10/24から断酒継続中
※尿酸値:6.3
TG(中性脂肪):56
HDLコレステロール:67
LDLコレステロール:139
総ケトン体:4040 (アセト酢酸:541 ・βヒドロキシ酪酸:3500 )
グルコース:108
HbA1c/NGSP:5.5
HbA1c/JDS:5.1
GA(グリコアルブミン):13.4
インスリン:2.9

素晴らしいデータです。
インスリンが正常下限くらいですが、空腹時血糖値は108mg/dlなので折り合いがいいです。
ケトン体も高値でよく脂肪が燃えていて、糖質制限優等生ですね。

2015/11/10(Tue) 21:35 | URL | ドクター江部 | 【編集

スーパー糖質制限食を始めて3年5ヶ月が過ぎました

江部先生のブログと読者の投稿を頼りに、スーパー糖質制限食を始めて3年5ヶ月が過ぎました。

2015/11/3のGA(グリコアルブミン)に関するブログを参考に、早速(11/4)GAを含めた検査をしてもらいました。

検査の結果は、HOMA-βが低い(23.2)のと、ケトン体が高い(4040)のを除き、すべて基準値内に収まりました。

すべて江部先生(糖質制限食)のおかげです。

これからも油断せず断糖(脂質を制限せず、糖質を制限)を続けていきたいと思います。

以下、最近の健診データです。

2014/7/16(人間ドック・仙台オープン病院)
尿酸値:7.8
TG(中性脂肪):66
HDLコレステロール:97
LDLコレステロール:90
グルコース:105
HbA1c/NGSP:5.0
HbA1c/JDS:4.6

○2014/11/1(橋本クリニック・仙台市)
尿酸値:8.0
TG(中性脂肪):57
HDLコレステロール:105
LDLコレステロール:135
総ケトン体:5730(アセト酢酸:1000・βヒドロキシ酪酸:4730)
グルコース:143
HbA1c/NGSP:5.5
インスリン:2.0
抗GAD抗体:0.4未満
膵グルカゴン:127

○2015/7/15(人間ドック・仙台オープン病院)
尿酸値:9.2
TG(中性脂肪):56
HDLコレステロール:88
LDLコレステロール:74
グルコース:146
HbA1c/NGSP:5.3

○2015/11/4(橋本クリニック・仙台市)
10/24から断酒継続中
※尿酸値:6.3
TG(中性脂肪):56
HDLコレステロール:67
LDLコレステロール:139
総ケトン体:4040 (アセト酢酸:541 ・βヒドロキシ酪酸:3500 )
グルコース:108
HbA1c/NGSP:5.5
HbA1c/JDS:5.1
GA(グリコアルブミン):13.4
インスリン:2.9
抗GAD抗体:0.4未満

GA/HbA1c(JDS)比
13.4÷5.1=2.627

●LDL-C/HDL-C比
139÷67=2.07

●HOMA
○HOMA-R=空腹時血糖値×空腹時インスリン値/405
(空腹時血糖値140㎎/dlまで可)1.6以下正常
108×2.9÷405
=HOMA-R:0.77
○HOMA-β=360×空腹時インスリン値(μU/ml)/(空腹時血糖値(mg/ml)-63)
(空腹時血糖値130mg/dlまで可)正常値:40-60
360×2.9 ÷(108-63)
=HOMA-β:23.2

追記
江部先生からのコメント

Re: スーパー糖質制限食を始めて3年5ヶ月が過ぎました

オスティナート さん

○2015/11/4(橋本クリニック・仙台市)
※10/24から断酒継続中
※尿酸値:6.3
TG(中性脂肪):56
HDLコレステロール:67
LDLコレステロール:139
総ケトン体:4040 (アセト酢酸:541 ・βヒドロキシ酪酸:3500 )
グルコース:108
HbA1c/NGSP:5.5
HbA1c/JDS:5.1
GA(グリコアルブミン):13.4
インスリン:2.9

素晴らしいデータです。
インスリンが正常下限くらいですが、空腹時血糖値は108mg/dlなので折り合いがいいです。
ケトン体も高値でよく脂肪が燃えていて、糖質制限優等生ですね。

2015/11/10(Tue) 21:35 | URL | ドクター江部 | 【編集

糖質制限関連動画・新井圭輔医師

福島県郡山市、あさひ内科クリニック、新井圭輔医師の講演動画をyoutubeからご紹介します。

私も機会がありましたら、Ⅱ型糖尿病の糖質制限実践者として、治療を受けてみたいと思っています。

私のレストランに来て下さった、医師及び医療関係者の殆どの方がご存じありませんでした。
是非ご覧いただきたいと思います。

定説は真実とは限らない 論理に基づけは診療結果は異次元のものとなる

老化(動脈硬化)の本質  インスリン低値は心血管リスクを低下させる

経営者としての責任を果たす健康法

糖尿病合併症の本質:糖尿病性腎症はインスリンによる薬害であった

原発事故に伴う放射線被曝の問題と健康美を目指すには

糖尿病治療に置ける糖質制限の位置づけ

20120707 講演 MP4

2011/10低糖質食事会の動画

2011/10銀座ラトゥールにて、総料理長清水忠明氏と北里大学北里研究所病院糖尿病センター長山田悟先生とによる、低糖質食事会の模様 をyoutube からご紹介します。
なお、銀座ラトゥールは閉店しました。

銀座ラトゥール糖質制限食事会1/4

銀座ラトゥール糖質制限食事会2/4

銀座ラトゥール糖質制限食事会3/4

銀座ラトゥール糖質制限食事会4/4

メタボリック症候群図1 メタボリックドミノ

山田先生が取り上げていたニューイングランドジャーナルに掲載された、イスラエルの研究論文を江部康二医師のブログで紹介されていましたので、リンクします。

DIRECT[1]

「低炭水化物食で体重減少・ HDL-C増加・HbA1c改善  RCT研究論文」

イスラエルの322人(男性86%)
(1)低脂肪食(カロリー制限あり)女性1500kcal、男性1800kcal
(2)オリーブ油の地中海食(カロリー制限あり)女性1500kcal、男性1800kcal
(3)低炭水化物食(カロリー制限なし)
3グループの食事法を2年間
低炭水化物食が、最も体重減少。HDL-Cも増加。
36名の糖尿病患者においてHbA1cが有意差をもって改善

Iris Shai,et all:Weight Loss with a Low-Carbohydrate,Mediterranean,or Low-Fat Diet.
NENGLJ MED JULY17,2008、VOL359. NO.3 229-241

 

低糖質食 vs. 低脂質食

MTProと言う医師のための専門情報サイトに
2014/9/5
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1409/1409018.html
低糖質食 vs. 低脂質食,減量やCVDリスク低減でどちらに軍配?
肥満者が対象の米・RCT

と言う記事が載っていましたので紹介します。
全文が長くなります。中ごろのグリーンの文字が検査データですので参考にしていただけると幸いです。

米・Tulane University School of Public Health and Tropical MedicineのLydia A. Bazzano氏らは,心血管疾患(CVD)糖尿病のない肥満者148例を対象に低糖質食と低脂質食による介入を行った並行群間ランダム化比較試験(RCT)の結果をAnn Intern Med(2014; 161: 309-318)で報告。1年間の介入後,減量やCVD危険因子の改善効果を比較した結果が示された。

試験完遂率は約80%

低糖質食は減量を目的とした食事療法として普及しているが,CVDリスクとの関連を検討した研究の結果は一貫していない。また,その多くは小規模研究で試験完遂率が低く,多様な人口群を対象としていないなどの限界があった。さらに,標準的な低糖質食が評価されていない研究や, 2型糖尿病やメタボリックシンドロームを既に発症した重症肥満患者を対象とした研究が多かった。

そこでBazzano氏らは今回,CVDや糖尿病,腎臓病がない肥満者に対し,標準的な低糖質食または低脂質食による介入を行い,各食事療法による体重とCVDリスクへの影響について検討した。

2008~11年にメーリングリストやチラシ,職場や地域のスクリーニング,テレビ広告などを通じ, BMI 30~45で22~75歳の男女に参加を募り,148例を登録。肥満治療薬の使用者や過去6カ月以内に6.8kg以上の体重減少が見られた者は除外した。参加者の平均年齢は46.8歳で,女性が88%,アフリカ系米国人が51%を占めた。

73例を低脂質食(脂肪エネルギー比率30%未満,飽和脂肪酸は7%未満)群に,75例を低糖質食(糖質40g/日未満)群にランダムに割り付けた。参加者には身体活動量を変えないように指導し,1日1食,低脂質食や低糖質食の置き換え食品(バーやシェイク)を支給した。また,両群において介入開始後4週までは個別に週1回,その5カ月後までは少人数グループ単位で隔週,残りの6カ月間は月1回のペースで栄養士によるカウンセリングが行われた。

ベースライン時および3,6,12カ月時に平日と週末の食事内容に基づき栄養摂取量を算出。また,身長,体重,血圧を測定し,採血,採尿を行った。

1年間の試験完遂率は低脂質食群82%(60例),低糖質食群79%(59人)であった。追跡期間中,エネルギー摂取量に群間差はなく,低脂質食群では総糖質量が多く,蛋白質,総脂肪,飽和脂肪酸,一価不飽和脂肪酸の摂取が少なかった。

低糖質群で体重,HDL-C,CHD 10年リスクなどが有意に改善

○3,6,12カ月時の体重減少は低脂質食群と比べて低糖質食群で大きかった。
ベースライン時と比べた12カ月後の体重の変化は
低脂質食群の−1.8kgに対して
低糖質食群では−5.3kgとより大きく,両群間の平均差は−3.5kg(95%CI −5.6~−1.4,P=0.002)であった。

○12カ月後の内臓脂肪の減少率も,
低脂質食群に比べて低糖質食群でより大きかった(平均差−1.5%,95%CI −2.6~−0.4,P=0.011)。

○腹囲については,
3,6カ月後には低糖質食群でより大きな減少が見られたが,12カ月後には群間差は消失した。

○12カ月後の両群における
総コレステロール(TC)値, LDLコレステロール(LDL-C)値に有意な変化はなかった。
●一方,HDLコレステロール(HDL-C)値は低脂質食群と比べ低糖質食群で有意に上昇(平均差7.0mg/dL,95%CI 3.0~11.0mg/dL,P<0.001)。

TC/HDL-C比は,低糖質食群で有意に低下していた(平均差−0.44 ,95%CI −0.71~−0.16,P=0.002)。

トリグリセライド(TG)値も低糖質食群でより大きな低下が認められた(平均差 −14.1mg/dL,95%CI −27.4~−0.8mg/dL,P=0.038)。

○その他,低糖質食群では低脂質食群と比べて12カ月後のC反応性蛋白(CRP)値が有意に改善した。

○両群とも血圧や血糖値の有意な低下はなかった。血中インスリン値や血中クレアチニン値は両群で低下していたが,群間差はなかった。

○フラミンガムリスクスコア(FRS)を用いた冠動脈性心疾患(CHD)の10年リスクは低糖質食群で有意に改善していた(平均差−1.4%,95%CI −2.1~−0.6)。

糖質制限は減量やCVD予防の選択肢の1つに

このように,完遂率の高い(約80%)1年間の試験RCTにおいて,低糖質食によりCVDや糖尿病,腎臓病のない肥満者の体重,HDL-C値,TC/HDL比,TG値,CRP値,CHDの10年リスクが有意に改善することが示された。

米国ではCVDが死因の3分の1を占め,その危険因子である肥満は公衆衛生の最重要課題となっている。Bazzano氏らは「減量やCVD危険因子の改善を望む肥満者にとって,糖質制限は選択肢の1つになるだろう」と結論付けている。

(木下 愛美)

糖質制限食と摂取エネルギーそして糖質量

糖質制限食を続けていく場合、具体的にどのくらいのエネルギー量(カロリー)と炭水化物を(糖質+食物繊維)摂ればいいのかを考えてみたいと思います。

摂取エネルギーについては、糖尿病患者を前提とした日本糖尿病学会の考え方と、基礎代謝量に基づく厚生労働省の日本人の食事摂取基準では違いがあります。
今回は糖尿病患者を前提とした日本糖尿病学会の考えで検討していきます。

一日の炭水化物の摂取量については日本糖尿病学会の「炭水化物は指示エネルギー量の50%以上60%を超えない範囲」と、糖質制限食の考え方「一日の糖質の摂取量は130g以下とする」とこちらも比較しながら検討していきます。
まず摂取エネルギーについてです。


食事療法 – 日本糖尿病学会

④摂取エネルギーの決定
●血糖値、血圧、血清脂質値、身長、体重、年齢、合併症の有無、エネルギー消費(身体活動)量や従来の食事摂取量などを考慮して、医師が摂取エネルギー量を決定する。肥満者や高齢者では低い方に設定するなど、症例ごとの病態も考慮する。


摂取エネルギー算定の目安

摂取エネルギー量=標準体重×身体活動量

標準体重=[身長(m)]²×22

身体活動量(kcol/kg標準体重)
=25~30   軽い労働(デスクワークが多い職業など)
30~35   普通の労働(立ち仕事が多い仕事など)
35~    重い労働(力仕事が多い仕事など)

⑤三大栄養素の配分

●炭水化物は指示エネルギー量の50%以上60%を超えない範囲とし、たんぱく質は標準体重1kgあたり1.0~1.2g、残りを脂質で摂取する。
●飽和脂肪酸と多価脂肪酸は、それぞれ、摂取エネルギー量の7%、10%以内におさめる。

 

一日の摂取カロリーを計算します

上の計算式にあてはめて計算していきます。
身長170cmで普通の労働(30kcol/g)の場合

標準体重は
1.7×1.7×22=63.58kgとなります

摂取エネルギーは
63.58×30=1,907.4kcolとなります

50%以上60%を超えない範囲とありますのでここでは60%とします。

1,907.4×0.6=1,144.44kcol

一日の炭水化物の摂取カロリーは1,144.44kcolとなりました

あくまでも炭水化物のカロリーなので正しい糖質量の計算はできませんが、仮に100%糖質だとすると、糖質は1gあたり4kcolの熱量をもっていますので
1,144.44kcolを4で割ります。

1,144.44kcol÷4=286.11

一日の糖質摂取量は286.11gとなりました。

一日三食として平均一食あたりの糖質量は95.37g

 

●日本糖尿病学会推奨の食事療法

Ⅱ型糖尿病患者(体重64kgの場合糖質1gで血糖値が約3mg/dl上がります)インスリン及び薬の服用なしで空腹時血糖値が110mg/dlの場合
食後血糖値は
110+95.37×3=396.11mg/dlと予想されます。

 

●糖質制限食

糖質制限食の考え方「一日の糖質の摂取量は130g以下とする」

○一食あたり糖質40gの食事をした場合
Ⅱ型糖尿病患者(体重64kgの場合糖質1gで血糖値が約3mg/dlあがります)インスリン及び薬の服用なしで空腹時血糖値が110mg/dlの場合食後血糖値は
110+40×3=230mg/dlと予想されます。

○江部康二医師が推奨するスーパー糖質制限食の場合一食20g以下ですので
食後血糖値は
110+20×3=170mg/dlと予想されます。

 

○糖質制限食の場合、一日の総カロリー1,907.4kcolに対する糖質のエネルギー割合

糖質130gの場合27.26%

糖質60gの場合12.58%

 

以上「食品交換表」に基づくカロリー制限食と糖質制限食について検討してきました。

〇カロリー制限食の場合
いかに食後高血糖をもたらし、また血管内被に傷害を与えているかお分かりいただけましたでしょうか。
糖質を多量に摂取し、食後のグルコーススパイクを薬で抑えたり、インスリン分泌促進薬により疲弊した膵臓のβ細胞を刺激することを毎日繰り返していれば悪循環となります。

〇糖質制限の場合
食後血糖値の上昇が最小限ですみます。
メタボやダイエット、血糖値の改善と目的は様々だと思います。
糖質制限は、基本的な知識を持ち、そして自分に合った方法で長く続けるのが一番だと思います。
くれぐれも無理をしたり、カロリー不足にならぬよう気を付けてください。
あくまでも糖質制限は自己責任で実践してください。
また糖尿病治療中でSU薬の服用や、インスリン注射を打っている場合は、低血糖の恐れがありますので、必ず医師の指導の下に実践してください。

 

 

参考にさせていただいたサイト

食事療法 – 日本糖尿病学会
http://www.jds.or.jp/common/fckeditor/editor/filemanager/connectors/php/transfer.php?file=/uid000025_474C323031332D30332E706466

厚生労働省の日本人の食事摂取基準      7ページをご覧ください
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf

糖質制限食を始めて2年1ヶ月が過ぎました

糖質制限食実践中の皆様こんにちは、

江部康二先生の著書とブログそして読者の投稿を頼りに糖質制限食を始めて2年1ヶ月が過ぎました。
その間、糖質制限に理解のある医師が見つからず、毎日の自己血糖値測定 (4~6回/日)と年1回の人間ドックだけで今日まで来ました。
最近では、私の経営する糖質制限食レストランのお客様にも、医師・看護師・栄養士などの医療関係者が増えてきました。
これからは糖質制限に理解のある医師のもとでHOMAやケトン体等も調べてもらおうと思っています。

人間ドックの成績書が送られてきましたのでご報告いたします。

**********2012/6      2012/7    2013/7   2014/7
FPG *   227             112            131           105
HbA1c         8.2                6.9              5.4             5.0
TC **                                     71             167           200
LDL-C           141            107              75              90
HDL-C           72                44               82              97
TG ***           127               98               48              66
GOT                15                21               20              23
GPT                   9                 15               18              14
γ-GTP                                   22               18              17

*FPG(空腹時血糖値)  **TC(総コレステロール) ***TG (中性脂肪)

自分なりに感じたことをお話しします。

始めなかなか改善しなかった暁現象(早朝の血糖高値)が、7ヶ月前から急に改善し、96~106mg/DLの範囲で落ち着いてきました。
次にLDL-C/HDL-C は最初乱高下しましたがここ1年ほど安定してきました。現在0.92です。
TCは去年167と低めで気になっていましたが、今年は200となり一安心です。
体重は-9kgでBMI19なのでもう少し増やさなければいけなのでしょう。ただし体調がいいので悩むところです。
尿酸値は糖尿病発症時4.4~今回7.8とまだ乱高下しています、納先生(血清尿酸値の専門家)のおっしゃる通りストレスが関係しているのでしょうか。
その他腎臓・肝臓・膵臓・脂質すべてA評価でした。

糖質制限食は、最初なかなか効果が表れなくても、1年2年と続けるうちにだんだんといい方向に向かっていくようです。
焦らずに、今後もレストランに来て下さるお客様と一緒に頑張っていきます。

追記
江部康二医師のブログに投稿した内容を一部書き換えて掲載しました。
参考にしていただければ幸いです。

血糖値の目標値

MTPro[2013年4月25日]

◇HbA1c管理基準を改訂へ,日本糖尿病学会

*“きりのよい”3種の目標値を設定,6月1日に施行予定

日本糖尿病学会(門脇孝理事長)は4月23日に公式サイト上で,HbA1cによる血糖管理基準を改訂し,今年(2013年)6月1日から施行予定であることを明らかにした。
新たな管理基準として,合併症予防のための目標7.0%など,“きりのよい”3種の目標値が設定される。

*6.0%未満,7.0%未満,8.0%未満を設定

日本糖尿病学会の『糖尿病治療ガイド2012-2013』(以下,ガイド)および『科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2010』(以下,ガイドライン)によると,血糖管理のためのHbA1cの指標として下記の5区分が設定されている。

(1)優 6.2%未満
(2)良 6.2~6.9%未満
(3)可(不十分) 6.9~7.4%未満
(4)可(不良) 7.4~8.4%未満
(5)不可 8.4%以上

これに対し,同学会が公式サイトで明らかにしたところによると,新たに下記のような3つのカテゴリーが設定され,HbA1cの目標値も“きりのよい”値にそろえられるようだ。

(1)血糖正常化を目指す際の目標 6.0%未満
(2)合併症予防のための目標 7.0%未満
(3)治療強化が困難な際の目標 8.0%未満

(1)は適切な食事療法や運動療法だけで達成可能な場合,または薬物療法中でも低血糖などの副作用なく達成可能な場合の目標値。(2)については対応する血糖値として,空腹時血糖値130mg/dL,食後2時間血糖値180mg/dLがおおよその目安として付記されている。(3)は低血糖などにより治療の強化が難しい場合の目標だという。

詳細については,第56回日本糖尿病学会年次学術集会(5月16~18日,熊本市)で報告される。また,近日改訂版が発行予定のガイド,ガイドラインでも解説されるという。(平田 直樹)

(記載はすべてNGSP値)

経口血糖降下薬(糖尿病治療薬)からの離脱にはhba1c6.2%~hba1c6.0%未満の数値が必要と思われます。

尚hba1c6.5%以上は糖尿病発症の診断基準に使われている数値です。

 

糖尿病治療薬(経口血糖降下薬)

レストランで糖質制限食を提供していますが、糖質量20g以下で料理を提供しているため
いつも通りに薬またはインスリンを注射して、低血糖になるお客様がたまにいらっしゃいます。
そのため、予約をお受けするときにSU剤を服用されているか、またインスリンを注射しているかをお伺いしています。
ところがインスリン注射は別として、自分が飲んでいる薬の名前も、薬の効能も知らない人がほとんどのようです。
自分が飲んでいる薬をほとんど把握してない事実には驚くばかりです。
処方している医師も患者さんにあまり説明していないようで、大いに問題があります。
また医師任せにしている患者さんにも問題があると思います。

糖質制限食を召し上がる場合、同じインスリン分泌促進剤でも、SU剤(体内に糖質が入った時、入らない時に関係なく膵臓を刺激してインスリンを出させる薬(基礎分泌的))と
DPP4阻害薬(体内に糖質が入った時だけ膵臓を刺激してインスリンを出させる薬(追加分泌的))では、
確実にSU剤のほうが低血糖を起こします。
また即効型インスリン分泌促進剤(服用後数時間だけインスリンを出させる薬)も同様にご注意ください。

私は医師でも薬剤師でもはありませんので、これ以上詳しく説明する事は控えさせて頂きます。
そのため ウィキペディア へのリンクでご紹介させていただきます。
また武田薬品工業株式会社のサイトにもリンクしています。

経口血糖降下薬(2型糖尿病における糖尿病治療薬の総称)

追記
同様の内容が江部康二医師のブログに紹介されていましたので、リンクします。
2014/2/11/19:04

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