砂糖・糖類そして糖質について1~5

2014年2月15~2月18日に5回にわたり投稿した、砂糖・糖類そして糖質についてを再掲載します。

第一回目は糖についてです。

糖質制限食を実践していますが、私を含め、意外と糖についての知識がない、また、間違えて覚えている事もたくさんあるのが事実です。

そこで、誰にでも解るように、糖について解説していきたいと思います。

先ず糖とは、ウィキペディアで調べてみると次のように書かれていました。

【糖(とう)とは、多価アルコールの最初の酸化生成物であり、アルデヒド基 (?CHO) またはケトン基 (>C=O) をひとつ持つ。アルデヒド基を持つ糖をアルドース(Aldose)、ケトン基を持つ糖をケトース(Ketose)と分類する。
一般的には炭水化物(糖質)と同義とされることが多いが、厳密には糖は炭水化物より狭い概念である。糖質化学、分子生物学などでは炭水化物の代わりに糖質ないしは糖と呼ぶ場合が多い。一方、生化学では炭水化物と呼ぶが、徐々に糖質と呼ぶようになりつつある。栄養学では炭水化物のうち、人間によって消化出来ない「食物繊維」を除いた物を「糖質」と呼ぶが、単に糖質のみを指して「炭水化物」と呼ぶ事も多く行われてきた。】

糖質化学、分子生物学、生化学ではいろいろと考え方や呼び名にも違いがあるようですが、

ここでは、栄養学に絞って考えていくことにしましょう。

ここでいう栄養学とは、人間の栄養に関する学問なので、炭水化物から人間によって消化できない食物繊維を引いたものが糖質と呼ばれているようです。

それでは、炭水化物とは、またウィキペディアで調べてみると次のように書かれていました。

【炭水化物(たんすいかぶつ、英: carbohydrates、独: Kohlenhydrate)または糖質(とうしつ、仏: glucides、英: saccharides)は、単糖を構成成分とする有機化合物の総称である。非常に多様な種類があり、天然に存在する有機化合物の中で量が最も多い[1]。有機栄養素のうち炭水化物、たんぱく質、脂肪は、多くの生物種で栄養素であり、「三大栄養素」とも呼ばれている。】

それでは具体的にどのようにして、炭水化物の量を算出しているのでしょうか。日本食品標準成分表2010に記載されている算出方法をご覧ください。

日本食品標準成分表2010
4.炭水化物
【炭水化物は、生体内で主にエネルギー源として利用される重要な成分である。炭水化物は、従来同様いわゆる「差し引き法による炭水化物」すなわち、水分、たんぱく質、脂質及び灰分の合計(g)を100 gから差し引いた値で示した。ただし、魚介類、肉類及び卵類については、一般的に、炭水化物が微量であり、差し引き法で求めることが適当でないことから、原則として全糖の分析値に基づいた成分値とした。なお、硝酸イオン、アルコール、酢酸、ポリフェノール(タンニンを含む。)、カフェイン及びテオブロミンを比較的多く含む食品や、加熱により二酸化炭素等が多量に発生する食品については、これらの含量も差し引いて炭水化物量を求めた。炭水化物の成分値には食物繊維も含まれている。食物繊維の成分値は別項目として掲載した。】

魚介類・肉類・卵類等、炭水化物が微量しか含まれていない食品を除き、「差し引き法による炭水化物」すなわち、水分、たんぱく質、脂質及び灰分の合計(g)を100 gから差し引いた値で示しているようです。

糖質制限食を実践していくに当たり、糖質の低い魚介類、肉類、卵類等はあまり気にしなくてもよいと思いますので、差し引き法により算出するのだと覚えておけばいいのでしょう。

そして炭水化物から、人間が消化できない食物繊維を引いたものが糖(糖質)なのです。
ただ日本食品標準成分表2010の記載からは、[炭水化物の成分値には食物繊維も含まれている。
食物繊維の成分値は別項目として掲載した。]とあり、まだ糖質との記載はないようです。

結論
糖とは、一般的には炭水化物(糖質)と同義とされることが多いが、厳密には糖は炭水化物より狭い概念である。
(糖質制限食で必要なのは、栄養学ですので、糖=糖質と覚えていてもいいのではと思います。)

第二回目は糖質の種類についてです。

前回では、糖質とは、炭水化物から、人間によって消化できない食物繊維を引いたものだと、いうところまでお話しました。

今回はもう少し詳しく糖質とは、炭水化物のうち、消化酵素によって加水分解を受け吸収される物質、あるいはそのまま吸収される物質をいい、また、消化吸収を受けない物質を食物繊維という、としてみました。

前回は、消化吸収されない食物繊維を炭水化物から引くというお話でしたが、今回は体内に吸収される糖質のお話です。

糖質の種類は、単糖類・二糖類・多糖類に分けられます。
1.単糖類 糖質の最少単位を単糖類といいます。
グルコース(ブドウ糖)
フルクトース(果糖)
ガラクトース(脳糖)
マンノース
2.二糖類 単糖が2つグリコシド結合(グリコシド結合とは、糖分子と別の有機化合物とが脱水縮合して    成する共有結合です、 この場合は、2つの糖がグルコシド結合)したものです。
マルトース(麦芽糖)
スクロース(ショ糖)
ラクトース(乳糖)
3.多糖類 多糖類はさらに単糖類がグリコシド結合したものです。
デンプン(結合の仕方によってアミロースとアミロペクチンに分類される)
グリコーゲン(動物における貯蔵多糖として知られ、動物デンプンとも呼ばれる)
4.小糖類 単糖類同士がグリコシド結合によって結合した化合物の中で、多糖類というほどは分子量が大きくない糖類のことです。
オリゴ糖
難消化オリゴ糖
5.糖アルコール 糖類の分子に水素を添加することにより、アルコール基(-OH)をもつ糖質が得られますが、これらを「糖アルコール」と言います。
エリスリトール (ラカントs・パルスイートカロリーゼロ  )
ソルビトール
キシリトール  (ガムなどに使われている)

*そのほか、単糖の一種で、希少糖と呼ばれる、プシコースがあります。なおプシコースについては、別の機会にふれることにします。

如何でしたか、糖質にもたくさんの種類がありますね。ただし例に挙げたのは一部です。あとは皆さんでお調べください。

なお、糖質制限で必要な糖質はこれくらいでいいと思います。


第三回目は砂糖0・糖類0・糖質0などの表示についてです。

今回は、食品によく見られる、分かりにくい糖に関する表示について解説していきます。

前回は、糖質の種類でしたが、今回は、糖質をグループ別に分け、そして食品の表示と照らし合わせていきます。
復習になりますが、炭水化物=糖質+食物繊維まではお分かりと思います。
糖質の種類には、単糖類・二糖類・多糖類がある(構造上の分類)ということも勉強してきました。

これからは、分りやすい表がありますので表を見ながら説明していきたいと思います。
炭水化物表2転載不可・クリックすると大きな画像でご覧いただけます。

糖質は、糖類・多糖類・糖アルコール・その他(合成甘味料)に分けられます。
そして、糖類はさらに単糖類と二糖類に分けられます。

そこで、本題です。
•砂糖0とは、糖類の中の二糖類である砂糖の使用量が0です。 したがって、砂糖以外の糖が含まれていても表示上は問題ないということです。
•糖類0とは、糖質を分けた中の糖類の使用量が0と言うことです。 したがって、糖類以外の多糖類や糖アルコールが含まれていても、表示上問題はないと言うことになります。
•糖質0とは、糖類・多糖類・糖アルコール・その他(合成甘味料)のすべてが含まれていないことになります。 ただし、栄養表示基準により「糖質ゼロ」は100mlあたり糖質0.5g未満のものに表示可能とされています。

お分かりいただけましたか、ペットボトルや栄養ドリンク最近は飴玉やガムにも見られる、糖類0には特に気を付けたいものです。
なぜか、飲料メーカーなどのホームページには、以上のような説明はありませんでした。
どうか次回の掲載をも含めてお友達にも教えてあげてください。

次回は、いよいよ大詰め大事な糖質制限食に関連付けて、多糖類や糖アルコールにも触れながら解説します。
ぜひご覧ください。


第四回目は糖アルコールについてです。

予告では多糖類まで取り上げる予定でしたが、糖質制限食において糖アルコールは、血糖値を上昇させない、甘味料として非常に重要ですので、予定を変更して糖アルコールの中で特にエリスリトールとキシリトールに絞り解説していきたいと思います。

まず、エリスリトール(糖アルコール)は、炭水化物であり糖質なので、食品成分表では炭水化物〇〇gまたは糖質〇〇gと表示されます。
我々が実践している糖質制限食は文字通り「糖質」を制限することです。
ところが、エリスリトールは、糖尿病患者には血糖値を上げない甘味料として、またカロリーゼロの甘味料としてダイエット目的でも多く使用されています。
ここで、詳しくエリスリトールについて解説していきたいと思います。

まずエリスリトールという聞きなれない糖質ですが、商品名ではパルスイートRカロリーゼロやラカントSなどの主成分なのです。
また最近手軽に買えるようになってきた、低糖質のケーキやパンにも甘みとして使われています。

私も細かなところまでの知識がありませんでしたので、これを機会にエリスリトールについて調べてみました。

エリスリトールとは、

エリスリトールは、4炭糖(テトラオース)の糖アルコールであり、自然界に広く分布していることが知られています。 エリスリトールは、果実(メロン、ブドウや梨など)・きのこ類などや、しょうゆ・味噌・ワイン・清酒などの発酵食品に幅広く存在します。

でんぷん(とうもろこし由来のブドウ糖が原料)を酵母による発酵法で工業的な生産が行われています。
エリスリトールは、体内でほとんどエネルギーにならない甘味料です。経口摂取したエリスリトールの大部分が速やかに小腸で吸収されますが、 生体内で酵素作用を受けにくいために代謝されず、その90%以上が尿中に排泄されます。
一方、小腸から吸収されなかった微量のエリスリトールもほとんど代謝されずに排泄されます。
虫歯の原因にもならない等の生理面での特性に加え、さわやかな甘味質、低吸湿性、耐熱性などの物理化学的特性にもすぐれた特徴をもっています。

厚生労働省により、糖質では唯一「カロリーゼロ」であると認められています。日本では食品として使用が許可されており、既に多くの食品に使用されています。 (100g当たり5kcal未満の場合「カロリーゼロ」、もしくは「ノンカロリー」と言えます。)厚生労働省平成15年5月健康増進法第31条栄養表示基準

エリトリトールには定期的な使用における副作用はありませんが、大量のエリスリトールの摂取によっては下剤効果を引き起こす可能性がありますので注意を要します。 なお、エリスリトールは体内に吸収されるので、大腸内の浸透圧を高める効果が少なく、他の糖アルコールの甘味料に比べて下痢が起きにくいと言われています。

すなわちエリスリトールは糖質ですが他の糖質とは違い血糖値を上昇させない甘味料なのです。
しかも、他の糖アルコールや食物繊維と違い、小腸で吸収されるため下痢などの危険も少ないということがわかりました。

そこで前回勉強した、糖類0表示ですが、甘味料として糖アルコールが使われていたとしたらどうでしょう、それがエリスリトールであれば、血糖値は上昇しません。
ところがキシリトール(糖アルコール)の場合は話が別です。

キシリトールについても簡単に触れておきます。

キシリトールとは、

樺の木由来のキシランの酸分解により得られるキシロースを高圧下で水素添加により作られます。。

キシリトールは天然素材の甘味料で、シラカバやカシを原料におもにフィンランドで生産されています。 私たちの身近なところでは、イチゴやラズベリー等の果物やレタスやホウレンソウ、カリフラワー等の野菜などに含まれています。

また体内でも肝臓で1日に5~15g 生産されています。その安全性はWHO(世界保健機構)でも認められておりとても安全な甘味料だといえます。 砂糖と較べて、カロリーは25%も低く糖度はかわりません。溶ける時に熱を吸収するので、独特の清涼感があります。

以上、砂糖と較べて、カロリーは25%も低く糖度はかわりませんとあるように、砂糖の75%のカロリーが有るということです。血糖値の上昇に関して糖類と糖アルコールを一緒にしては考えられませんが、やはりキシリトールは、血糖値が上昇すると思われます。

そして糖類0表示ですが、甘味料として糖アルコールが使われた場合それがキシリトールであれば、血糖値は上昇するものと思われます。
そしてキシリトールの場合、血糖値は糖アルコール以外の糖質の半分ぐらいの数値の上昇があるものと思われます。

キシリトールについては、血糖値の上昇に関する確実な資料が見つからず、あいまいな表現となりました。下記、私の人体実験の結果を含め記載しました。間違いがあった場合は訂正いたします。

私の体験では、栄養ドリンク、リポビタンファイン(キシリトール入り)を飲み血糖値が上昇したのを覚えています。(商品説明には、『1本あたり19kcal、ノンシュガーの低カロリー処方ですので、カロリーを気にする方、カロリー制限をしている方におすすめです。』とあり、ノンシュガーの低カロリーという意味不明な言葉にだまされました。)

第五回目は多糖類の解説と糖のまとめとなります。

多糖類の解説から始めていきます。

多糖類とは単糖分子がグリコシド結合によって多数重合した糖のことである。〈その2を参照してください〉 というところまでは勉強してきました。

多糖類を詳しく分けますと、狭義の多糖類と、広義の多糖類に分けられます。

狭義の多糖類とは、単糖がグリコシド結合によって二桁以上結合したものを言います。
グリコーゲン ・ デンプン(アミロース、アミロペクチン)等が代表的です。

グリコーゲンは、肝臓と骨格筋で主に合成され、余剰のグルコースを(主に肝臓で合成されたものを)一時的に肝臓に貯蔵しておく糖質です。、

糖質制限食で考える場合、体のエネエルギーの内、グルコース系(ブドウ糖系)のエネルギーだと覚えておくといいでしょう。

デンプンは、グリコーゲンとは違い、口から入る食品に含まれるものです。 植物が細胞内に貯蔵しているデンプンの細胞壁を破壊して取り出します。

原料となる植物としては、ジャガイモ、小麦、トウモロコシ、サツマイモ、米、キャッサバ、クズ(葛)、カタクリ(片栗)、緑豆、サゴヤシ、ワラビ(蕨)、オオウバユリ(大姥百合)など様々な物が用いられています。

製品としては、代表的なものとして、片栗粉やコーンスターチがあります。また接着用の糊などもそうです。

人間がデンプンを食べるとまず、口で唾液中の消化酵素アミラーゼにより、デキストリンやマルトース(麦芽糖)など甘味のある糖質に分解されていきます。
デンプンを含む食品を噛み続けると甘味が感じられるようになるのはこのためです。 但し、デンプンの状態では、甘味は感じられません。

糖質制限食では、中華・和食で使われる片栗粉のとろみや、洋食で使われるコーンスターチ等に注意しましょう。 とろみにより料理が美味しく感じられる結果、知らないうちに糖質を多量に摂取してしまうことがありますので注意したいものです。

広義の多糖類とは 狭義の多糖類に小糖類(単糖がグリコシド結合によって2個以上10個(または20個)結合したものをいう)を含めたものを言います。 (広義の多糖類=狭義の多糖類+小糖類)

小糖類は、オリゴ糖が知られています。 オリゴとは、ギリシャ語の「少ない」という意味で、一般にブドウ糖や果糖などの単糖類が2~10個程度結びついたものを総称してオリゴ糖と呼んでいますが、明確な定義はないので二糖類であるショ糖(砂糖)、乳糖、麦芽糖も分子構造からは、オリゴ糖ということになりますが、
ショ糖(砂糖)・乳糖・麦芽糖は二糖類として分類しましたので、小糖類=オリゴ糖 としてお話しします。

オリゴ糖は、ビフィズス菌などの腸内善玉菌を増やす効果がある事が確認され、さまざまな生理活性作用が期待されています。 健康食品に利用されて、このように、腸内善玉菌を増やす効果がある物質をプレバイオティクスと言い、整腸作用を期待し特定保健用食品として利用されています。

さて糖質制限に関して、オリゴ糖は甘味もありますので、血糖値の上昇がなければ使いたい糖質です。
オリゴ糖は難消化性の為、小腸で吸収されにくく大腸まで届きますので、他の糖質に比べ血糖値の上昇は少ないか、上昇が遅いものと思われます。
私もこれからオリゴ糖をもっと勉強し、糖質制限に役立てていきたいと思いました。

オリゴ糖に関しては、資料不足や間違えた情報も多く、あいまいな表現が多くなりました。 正しい情報が分かり次第 訂正します。

最後に糖のまとめ

ここまでで、糖(糖質)のお話は終了しました。 ここで得られた知識を活用して、糖質制限の実践にお役立ていただきたいと思います。

ペットボトル飲料や、栄養ドリンク、飴やガム、お菓子を含め食品には糖に関するまぎらわしい表示が多く見受けられます。
特にノンシュガーや糖分ゼロなどは、砂糖なのか、糖類なのか、また糖質なのかわかりませんので 、特に注意が必要です。
甘味成分を、パッケージに記載されている原材料名で確認する癖をつけたいものです。
なお、これからは、あいまいな表示をする食品メーカー(販売目的でキャッチコピーを優先する食品業者)の商品は、できるだけ買い控えたほうがいいと思います。

また糖質制限の普及につれて糖質制限の飲食店も増えてくると思います。
栄養に関する専門スタッフがいる飲食店は別として、糖質がなにかも知らない(1年8か月前の私がそうでした)中小の飲食店も沢山あります。

その結果、どのくらいの糖質が含まれているかなどは、お構いなしで、糖質制限食・糖質オフ・糖質ゼロを掲げる飲食店も出てくるものと思われます。

現実に、ネットで検索していると、「糖質ゼロのラーメンもこれからニューに入れたい」などという文字も見受けられます。
だしを取るのに入れた野菜の糖質や、味噌や醤油の糖質、大豆麺を使った場合の麺の糖質(こんにゃく麺の場合は、糖質ゼロは可能です)など糖質量100g中0.5g未満と言う 糖質ゼロの基準は難しいと思われます。
将来は、食品表示偽装と同じように(善意・悪意を含めて)規制も必要と思われます。

結 論

私を含め、糖質制限食を実践していくには(飲食店経営者が言うのもおかしいのですが)極力、市販の食品・お惣菜の購入、そして外食はやめて自分で食べるものは自分で作る事が大事でしょう。 でも人間です、疲れてきたら、たまには糖質制限食レストランでのお食事もいいかもしれませんね。

Copyright (C)2016 wp-Ostinato All rights reserved.