最近アクセス数が多いので、注目記事として📌止めします。
2015/12/15に投稿した記事です。
食べない暮らし10日間 その1
3年半前に糖質制限食をはじめました。
そして、2015年10月24日から断酒継続中です。
今回、初めて食べないことに挑戦しました。
一般には断食と呼ばれているものですが、断食とは断食行などの修行のイメージがあります。
私は、修行や宗教とは関係なく「食べないこと」、また「食べるということ」を考えるために食べるのをやめて見たのです。
これを不食と言うのだそうです。
俳優の榎木孝明さんが30日間(今年の6月20日から30日間)食べるのをやめましたという本を出されたのにも影響を受けました。
糖質制限に関連して生化学を勉強しているうちに、人間はケトン体をエネルギーとして、一定期間(ストライヤーの生化学によれば1~3ヵ月間)は食べなくとも生きていけるということも学びました。
ただ自分で経験していないので疑問なこともたくさんあり、今回の挑戦となりました。
不食開始時、榎木孝明さんは身長180cm体重80.5kgでBMIが24.84ありました。
私の場合不食開始時、身長170cm体重55.5kgでBMIが19.26です。
体重の問題から、50kgを切るのは危険と判断して10日間食べるのをやめることにしたのです。
食べるのをやめてみてみて、数年前まで好き放題食べて飲んでいた自分を振りかえり、現代人は「食べること」の有りがたさを忘れてしまっているのだと、気づかされました。
世界には食べたくても食べられない人たちもたくさんいます。
平和で豊かになった日本では、飽食の時代といわれ、また食べることが娯楽化し、一部の人たちは高級料理を高額な料金を支払い食べています。
その反面生活を切り詰めぎりぎりの生活をしている人もいます。
食べ物に対する感謝や、毎日普通に食べられることの喜びを考えさせられた10日間となりました。
食べない暮らし10日間 その2
○自分で決めた食べない暮らしのルール
・期間中は、ブログを含め誰にも食べない暮らしをしている事を話さない。
・体調の変化など異変を感じた時は即中止し、医師の診断を受ける。
・水分は十分補給する。コーヒーまたは日本茶は飲んでも構わない。
空腹時の胃の負担を考え、普段はブラックだが、期間中はコーヒーにクリームを入れパルスイートカロリー0を入れて飲む。日本茶には塩分補給とクエン酸補給のため、梅干を入れ潰して飲む。
・生活行動は普段と同じにする。
・料理を作る場合の味見で口に入れたものは吐き出す。糖質の低い液体は飲んでも構わない。
○期間中の体重・血糖値・血圧の変化
年齢61歳 身長170cm 体重55.5kg
不食開始 12/5
・・ ・体重 血糖値 血圧・・・
1 12/5 55.5 110 126
2 12/6 55.0 83 131
3 12/7 54.0 71 117
4 12/8 53.0 80 117
5 12/9 52.0 83 117
6 12/10 51.5 95 115
7 12/11 51.5 86 123
8 12/12 51.0 89 122
9 12/13 50.5 73 126
10 12/14 50.0 76 126
○体に感じた症状や生活の変化
・排便が止まった。
開始7日目に普通の便(宿便)が出た。
・最初は空腹を感じたが3日目ぐらいから感じなくなった。
・頭がクールになり物事を冷静に考えることが出来た。
・体重が思ったよりも減るので焦りを感じた。予想では1日500g位と思っていたが 1kgも減ることがあった。
・普段糖質制限していることもあり、ケトン体総量が一般人よりもかなり高く5,000~5,700位ある為か、体のだるさや、頭がボーっとする、体に力が入らないなどの症状はなかった。
むしろ、消化器系がお休みしているせいもあり普段より体調がいい感じだった。
・食べないことにより自由な時間が増え、本を読んだり糖質制限食メニューを考えたりと有意義な時間を過ごせた。
・断酒の時と同じように、仕事(飲食業)柄食べ物が目の前にあるので、どうしても何か食べたいと思ったことも数回あったが、食べずにすませた。
習慣で味見のため口に入れた食べ物もすぐ吐き出した。
食べない暮らし10日間 その3
3年半前糖尿病と診断され、治療のため糖質制限食をはじめました。
最初は、今まで食べていたご飯や麺類を食べることが出来ない為何を食べたらよいかわからず、1ヶ月ぐらいは断食とは言わずとも低糖質なものを探し出すのがやっとでした。
食べなければいけないと思い、豆腐やコンニャク・卵、肉・魚などを買ってきて、手探りでしたが自力で糖質制限を続けました。
そして、1ヶ月後の診断結果は医師も驚くほどの改善でした。
食べないということを考えたのは、このころからです。
それから3年が過ぎ、そのころに書店で見つけたのが榎木孝明さんの「30日間食べるのやめて見ました」です。
私も糖質制限開始以来3年以上1日1食で生活してきたので、日中は間食を含め一切食べ物を口にすることはありませんでした。
例外として激しい運動や、肉体労働(DIY)をしなければいけない時は昼と夜の2食でしたが。
食べないことに慣れてきたこともあり、一度は食べない生活をして今まで酷使してきた胃や腸を休ませたいと思っていたところでした。
また、43年間酒を飲み続けた結果のアルコール依存症治療のため、これも自力で断酒を継続していました。
糖質制限と断酒のダブル効果は素晴らしく、病院での検診データも、初めてすべて基準値内に収まり、体調も今まで生きてきた中で一番いいと思えました。
決断は今だ。
しかし問題が一つあります、それは体重が55.5kgでBMIが19.20です。
なるべく体重50kgを切ることはさけたい、それは免疫力の低下や筋肉の減少などが心配されたからです。
目的はダイエットではありませんので、その点も考え食べない暮らしを10日間に決めてスタートしたのでした。
○経験をどう生かす
食べない暮らし10日間も終わり考えたことは、震災の時に感じた食への不安でした。
今思えば病人や子供を除き健康な大人なら食べなくても生きていける、備蓄の食糧だってそんなに必要なのか。
交通網が遮断されたとしても、食糧の供給に10日もかからないし、世界中からの援助だってある。
あの震災の時、食べない暮らしを経験していればもっと違った考えが出来たはずだったでしょう。
コンビニに並んだり、食糧の配給に行くこともなかったのでは、と思いました。
人は一生のうちに、山で遭難したり、エレベータに閉じ込められたりと何があるか分りません。
その時、この食べない経験が生かされるでしょう。
○食べ物に対する考え方の変化
美味しいものをお腹いっぱい食べたい、これは人間の本能です。
これを否定する訳ではありません。
しかし、これを追及しすぎると必要以上に食べすぎる、食べ残しを捨てるなど食の有難みが薄れてくるのだと思います。
果てには、食べることをコントロールできなくなります。
つまり、食べ物に支配され、食べ物に依存する生き方になることでしょう。
これは本能にまかせるのではなく、理性や知性によりコントロールしていかなければなりません。
私が食べない生活をしているとき、不思議にお腹は空きませんでした。
でもなにか食べたいと思ったことが何度かありました。
何が食べたい、決して贅沢な、また高級なものではありません。
それは、軟らかく煮た味のしみた大根であり、ねぎを刻んで入れただけのねばねばの納豆、しょうがをおろした厚揚げです。
何故か高級マグロや、牛肉を食べたいとは思いませんでした。
私は今60代、子供のころはみんな貧しかった、どこの家庭も皆貧しかった。
牛乳やコロッケだって贅沢品でした。
今は何でも食べられるし、まして職業が料理人なので自分で作ればそこそこ高級なものも食べることが出来ます。
食べない生活をたった10日間ですがしてみて、これから素直に食と向き合っていけそうな気持です。
またの機会に、体重をもっと増やしておいて30日間の食べない暮らしに挑戦してみたいと思っています。
ご覧いただき有難うございました。
余計なことは書かず、なるべく短い文章にしようと努めました。
暫く中断していた私の食べた夕食メニューと血糖値測定も再開します。
またのご来店をお待ちしています。
追記
断食10日後の検査結果